Contents

ウニハンドブックが出版されます

handbook

拙書「ウニハンドブック」(文一総合出版)が10/26(土)に発売されます。 日本近海のウニ103種を掲載した、きっと同定に役立つハンドブックです。現在までの日本近海のウニ分類に関する知見を詰め込みました。これさえあれば、日常生活〜磯観察〜ダイビングといったシチュエーションで見つかるウニをほぼすべて同定できるかなと思います。また、深海のドレッジ調査で採集されるウニの半分くらいは対応してるかな。

本書が日の目を見るまでに、本当にたくさんの方の力をお借りしました。謝辞にも記載させて頂いておりますが、改めてこの場を借りてお礼申し上げます。執筆の話のコネを繋いで頂いた方、今日までの調査に付き合ってくれた方、研究そのほかいろいろご指導頂いた方、本書の編集やデザインを担当頂いた方、皆様改めて本当に有難うございました。

ところで本書はいくつかの新称和名を提唱していたり、まだ記載されていない未記載種を紹介したりしています。 こういった分類学寄りの判断は、購入されていない方にも共有されるべきものだと思いますので、どこかで紹介の記事を書こうと思っております。 少々お待ちください。

本書をきっかけに色々と新たなお話を頂いたりなどしております。無事に出版されそうでホッとしているところですが、まだもう少しやっていこうと思います。

以下、Amazonの商品画面の紹介文です。記録がてら記しておきます。


内容紹介

\電子書籍版も同日発売予定/

食べるだけじゃない、見て美しいウニの図鑑がついに登場!

スカシカシパンも、タコノマクラも、じつはウニのなかま。本書では、今まで一般に知られることのなかったウニの分類、種類の見分け方や毒のあるウニについて紹介します。さらに、和名やユニークな形の理由など、知っておきたいウニの基礎知識をわかりやすく解説。これ1冊でウニの見方が変わるかも!

○日本の海岸で入手できる可能性が高いウニ103種を掲載

○生息地や名前の由来などミニ知識が満載

○識別に必要な殻の部位を中心に、見分け方、採集・標本作成方法についても詳しく解説

○ビーチコーミングやシュノーケリングで発見したウニを識別できる

○写真家・大作晃一氏(『美しき小さな雑草の花図鑑』、『小学館の図鑑 NEO 改訂版きのこ』など)撮影の美しいウニ殻の写真で、見ているだけでも楽しいレイアウト

○インテリア・アート好き、ハンドメイド作家、水族館・自然施設、水産系の学生、漁業関係者の方にもおすすめ

著者について

田中 颯(たなか・はやて)/著 1994年京都府生まれ。東京大学大学院理学系研究科博士前期課程修了。タコノマクラ・カシパン目の系統分類が専門。大学生の頃にウニの新種(今のコーヒーマメウニ)を発見したことをきっかけに、ウニの分類学にドップリとはまる。現在はIT企業でエンジニアをしつつ日本産ウニ類の分類の研究をライフワークとして続ける。

大作 晃一(おおさく・こういち)/写真 1963年千葉県生まれ。生物写真家。東海大学理学部卒業。きのこや植物の写真を独自の方法で撮影、とくに白バックで撮影された花やきのこは美しく、一幅の絵画を髣髴させると、高い評価を博している。著書に『小学館の図鑑 NEO 改訂版きのこ』(小学館)、『きのこの呼び名事典』(世界文化社)、『野ばらハンドブック』(文一総合出版)等多数。

幸塚 久典(こうつか・ひさのり)/著 1970年東京都生まれ。葛西臨海水族園のアルバイト後、のとじま水族館の飼育技師、環境コンサルタント会社の研究員、長崎ペンギン水族館の学芸員を経て、東京大学大学院理学系研究科附属臨海実験所の技術職員として勤務。現在は技術専門職員。水族館時代から棘皮動物(特にウミシダ類)の発生学や分類学的研究に従事。近著に『研究者が教える動物飼育 第3巻 ウニ,ナマコから脊椎動物へ(共著)』(共立出版)がある。